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韓国・京畿道九里市在住 志田康彦
32年ぶりの大雪始末記
バレンタインデーの次の日、十五日は三十二年ぶりの大雪がソウルを見舞った。この日は綿のような雪が朝から降り続き、都市中をみるみるうちに白い化粧で染めていった。私はソウル市内のホテルに勤めているのだが、あまりの大雪で昼ごろから全職員に号令がかかり、ホテル敷地内の除雪に取り掛かったほど。
二時間ほど除雪作業を行い、一休みしていると、駅のほうから韓国人とアメリカ人の客が大きなスーツケースを引きずり、歩いてくるのが見えた。訳を聞くと金浦空港でバスを待っていたのだが、いつまでたっても来ないので、しかたなく地下鉄を利用したのだという。後から聞いた話だが、その日は大雪のせいで金浦空港からホテルまで普通だったらバスで一時間かかるところが四時間かかったという。漢江にかかる永東大橋では、除雪作業の影響もあってなんと渡るのに七時間もかかったとか。
帰宅が心配になった私は、車で帰るのをあきらめ、地下鉄とバスを利用して帰ることにした。その日は地下鉄公団のはからいで、なんと料金は無料だった。その代わり利用者が普通時の三倍以上の多さで、通勤ラッシュを思わせるようだった。何とか四本の地下鉄にバス、タクシーと乗り換え、家に帰った。おかげで最近新しくできた地下鉄6号線にも乗ることができたが、乗り換え通路には「歩く歩道」があったり、車両内部も新しくできただけあって最高だった。時間は約二倍かかった。
次の日、ホテルの最上階からソウル市内を眺めたのだが、普段はスモッグで見えない遠方の山々まではっきり見ることができた。とてもさわやかだった。
米国・ニュージャージー州在住 アンダーソン京子
健康食に人気が高まる
多くのアメリカ人はハンバーガー、ステーキ、ピザ、スパゲティ、フレンチフライ(フライドポテト)、中華料理、ドーナツが大好きだ。それにコーヒーかコーラか炭酸飲料があったら大満足。どれもこれもファストフードと呼ばれる手軽にどこでもいつでも早く手に入るものばかりである。
そんな中で最近は,健康食に人気が高まっている。それを後押ししているのが「ベジタリアン」と呼ばれる野菜を主に食べ、肉類を(時には魚さえも)一切食べない(豆腐はたくさん食べる)人たちである。
その波に乗ってか「日本食は健康食である」というイメージがいつからかできあがってしまった。特に照り焼きソースは幅広く人気があり、日本食と言えば「照り焼きチキン」と思う人も多い。その他で人気が高いのに「すし」がある。ランチにはすしというビジネスマンや、すしが大好きでたまらないというアメリカ人も最近は多く見かけるようになった。スーパーマーケットでも手巻きずしが売られている。
しかし、有名な「カリフォルニアロール」はアボカドやカニカマ、キュウリを巻き物にしたものであるが、日本ではお目にかかれない米国独自のすしである。人によっては「すしといえばカリフォルニアロール」と思っている人も多い。その他にはアラスカロールやボストンロールなども存在する。
二十年前には日本の食品を手にすることさえ非常に困難であった時を考えると、在米日本人にとってはなんとありがたく便利になったことかと、最近の米国の健康志向に感謝するものである。
ウルグアイ・モンテビデオ在住 薬師寺富代
温泉のプールに大満足
今回は温泉がテーマです。え? ウルグアイにも温泉があるの? あるんです、実は。山らしい山がない国ですが、ずーっと南の方にサルトという田舎町があり、ここに大きな温泉があるのです。この温泉に行こうと誘ってくれたのはクラウディオというおじさん。このおじさん、石川五右衛門みたいな風体なのですが、心は優しくて大のハポネサ(日本女性)ファン。サルトにいる姉の家に泊めてあげるというわけで、何人かで連れ添い、期待に胸を膨らませて、いざ温泉へ。
夜行バスで十三時間、明け方到着したサルトの町は首都モンテビデオとは大違い、ゴミ一つない大変美しい町でした。クラウディオのお姉さんの家は閑静なたたずまいで、とても質素に暮らしているようでした。夜になっても明かりはつけず、真っ暗な中でテレビを見ていましたし、ゴミはきちんと分別し、生ゴミは庭の肥やしにと埋めていました。
バスで三十分。温泉ランドはあちこちに幾つもあり、ホテルが立ち並び、まさに観光地。「さあ、水着に着替えて!」とクラウディオさん。ここで風習の違いが明確に。日本人は温泉といったら裸になってつかるものだと思っているでしょう。ウルグアイ人は水着を着て入るのが温泉と思っています。そこは大きな公園のようになっており、温泉はまさにプール。でも泳ぐと係員に怒られます。
熱いプール、ぬるいプール、子供用プールなど用途に応じて幾種類もあります。最後にシャワーを浴び、すっかり満足した私たちの顔を見たクラウディオさん、そのいかつい顔でにっこり。「また来たいかい?」

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