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韓国・ソウル市在住 原田 一
“火の釜”サウナが人気
寒さが一段と厳しくなってきた。こういうときは温泉にでも行きたいものだ。しかし、なかなか都会の生活を抜け出して温泉に行く余裕がないのが実情である。
最近、ソウル駅の裏に二十四時間営業の「火の釜大衆サウナ」というのができた。ある日、妻と子供たちがそこに行ったきり、長時間帰ってこなかった。よほどよかったのだろう。そこで、さっそく私も仕事を終えて夕方に行ってみた。
韓国では、一般にどんな公衆浴場にも簡単なサウナがついているので、単純に「サウナ」というが、そこではサウナだけでも少し高く、料金は四千ウォン。「火の釜」のほうは普通のサウナの倍の六千ウォンであった。もちろん、私は「火の釜」を選んだ。するとTシャツと半ズボンを渡された。
浴場にはさまざまな湯船があった。「気玉湯」という気の出る石の湯、ヨモギの湯、炭の湯、あんまの湯、黄土の湯など、健康に良いものばかりである。サウナも三種類ほどあった。もちろん、おなじみのアカスリの台も設置されている。
さて、入浴を済ませ、いよいよ「火の釜」に足を踏み入れた。ここからは男女共用なので、まさに健康ランドの雰囲気である。九〇度、八〇度、四〇度の温度に分かれた部屋があり、壁は黄土が塗られている。
昔から、韓国では土壁の家で、そこに住む人は病気が少なかったため、それを応用したものだという。やはり、健康を考えた新しい施設である。たっぷり水を飲んで、熱い床で一寝入りすると、もはや一日の疲れは吹っ飛んだ。今、このような大衆浴場が次々とソウル市内にできている。
ブラジル・マットグロッソドスル州在住 濱田純一
ブラジルから見た日本
知人が先日送ってくれた日本のテレビ番組のビデオや、最新電化製品が特集してある情報雑誌を見て、日本とブラジルの差を考えさせられた。
経済大国として、みぞうの繁栄を満喫している日本人。日本で出回っている新製品のカタログを見たら、どの国の人でも驚くに違いない。特に、携帯電話やパソコンを含めた電化製品などは、わずか数年の間に、驚くほど進化している。しかも一般の人たちは、その気になれば、苦もなくそれらを購入できる。
ブラジル人の大多数が、辛うじて生活できる賃金で生活しているのを見れば、その格差は歴然としていて、同情心が我知らずわいてくるものだ。それとともに、日本人など一部の民族だけが、そのような繁栄を楽しんでいる姿が、なんとなく罪のような気がしてくる。
日本国内で、国際化や世界平和云々といくら言っても、世界の人たちが食べることで精いっぱいのような状況を、どれだけ身にしみて感じて議論しているのか。また、日本の超先進国ぶりは、国土全体を人工的なもので満たしているのに過ぎないのではないか。とりわけ、すべてが人為的な自然景観だけの索漠たる都会では、人々は自然の神秘と美しさを感じる機会がなく、乱暴になったり、個人主義の性格になりやすいと言われるが、今日の社会問題の多くは、それら発展の影の部分を端的に言い表している。
経済の発展、確かにそれも結構だが、次の世紀に目指すべき、価値あるものが別にあるような気がする。ブラジルの大自然に生きる人々の暮らしを見て、素朴な人間らしさを感じる二十世紀末である。
モンゴル・ウランバートル市在住 加藤誠也
寒すぎて氷も滑らない
モンゴルの冬は、最高気温でも零下二〇度以下が当たり前、零下三〇度以下になることもざらで、最低気温は零下四〇度になることもある。あまりにも気温が低いので、降る雪はさらさらの粉雪で、ボタン雪というのを見かけたことはない。
寒いが降雪量は意外と少なく、通常は積もっても数センチぐらいだ。歩道に積もった雪は、人が歩いて踏み固められ、すぐにカチカチの氷になる。道行く人は、氷の上を滑りながら歩くのを楽しんでいる。
車道上の雪も車に踏み固められ氷になっている。モンゴルでは、そんな氷の上をタイヤにチェーンをつけることもなく、スノータイヤに交換することもなく、ノーマルタイヤで車は走っている。これでは滑って大変ではないかと思ってしまうが、皆平気で運転している。
自分で運転してみても、急発進や急ブレーキに気をつければ、意外と滑らない。貧しい国だし、物のあまりない国だから、チェーンを付けたりしないのかと思っていたが、氷の上を走ってもそんなに滑らないから必要ないというわけだ。
冷凍庫から出したばかりの氷を触ると手にくっついてしまうということがある。これと同じ現象で、気温が低すぎてタイヤのゴムが氷にくっつき、スリップもあまりしないというわけだ。そうはいっても、氷の上を走るわけだから、通常の道よりは気をつけないといけないのは当然のこと。
あまりに寒すぎると、雪だるまを作れない雪、滑らない氷など、日本では、考えられない現象に出くわすものだ。

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