平成20年7月8日
国内―洞爺湖サミット
雪室冷房のメディアセンター エコ前面で他テーマかすむ?

300坪を超える広さの環境ショーケースでは日本の環境への取り組みや省エネ技術を紹介している(国際メディアセンターで岩崎哲撮影)
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洞爺湖サミットを取材する世界各国から集まった報道陣のための国際メディアセンター(IMC)は、今サミットの主要テーマの一つである「環境」への配慮が随所に見られる。
インフォメーションデスクや共用ワーキングスペース、記者会見場などが入る「ザ・メイン」は総工費三十億円(地代含めて五十億円)をかけて、今回のためだけに建設された。壁面は太陽光発電パネルや壁面緑化が施され、エアコンは雪室冷房といった具合だ。これは地下の雪室に七千トンの雪が貯蔵され、ダクトを通って、各フロアに涼風が供給される仕組みだ。
IMC入り口には三百坪を超えるスペースに「環境ショーケース」が展開し、日本の環境への取り組みや省エネ技術を展示。また屋外では各自動車メーカーによるエコカーの試乗会が行われ、海外メディアへのアピールに余念がない。
さらに記者に配られる「プレスキット」には、間伐材でボディ部分を作ったボールペン、繰り返し充電ができる電池などに加え、マイ箸や風呂敷といった日本的なものが用意された。
しかし、これでもかといった“環境攻め”の中に身を置いていると、まるで日本の関心が環境にしかないような印象を与えることも確か。環境は主要テーマの一つではあるが、ほかにも食糧危機や原油高騰、アフリカ開発、そして日本国民の関心の高い北朝鮮の核開発や日本人拉致など、今回のサミットでは重要課題が目白押しだ。
これらの資料を探し歩いてみた。ようやく一階から二階へ向かう階段の裏にラックが並べてあり、「めぐみ」のDVDなど拉致関連の資料を“発見”した。ほかに「テロのない世界をつくるために」「国連安保理改革と日本の常任理事国入り」「経済改革の基本方針2008」などのパンフが置いてあるものの、積極的に知らせようとの姿勢は皆無に近い。一方は三百坪、他方はラックだけ。この違いを日本政府の関心の度合いと見られても仕方がない。
(国際メディアセンター・岩崎 哲)