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平成20年2月29日
国内

温暖化対策、なお高いハードル―政府の京都議定書計画改定案

原発稼働率低下で黄信号

電気料金や税金に転嫁も

 二酸化炭素(CO 2)など温室効果ガス削減に向け、政府が二十九日まとめる京都議定書目標達成計画の改定案は、家庭や産業界が努力を怠れば、目標達成が危うくなる内容だ。対策が遅れる家庭部門に対しては、明確な処方箋(せん)を示しておらず、見切り発車の感が否めない。「一九九○年度比6%減」の目標達成に向け、対象期間の今年四月からの五年間、綱渡りの状態が続くことになる。

 改定案で示された二○一○年度のCO 2排出予想量は十二億三千九百万−十二億五千二百万トン。「6%減」の目標水準(十二億五千三百六十万トン)を下回る見立てだが、ゆとりは乏しく、政府関係者は「家庭や産業界が必死にならなければ目標達成はできない」と口をそろえる。

 カギを握る家庭部門は、省エネ家電が普及しても、核家族化の進行で世帯数が増え、CO 2排出量の増加に歯止めが掛からない状態だ。改定案では同部門の対策が乏しく、経産省幹部からは「環境省が『クールビズで省エネを』と呼び掛けても効果は知れている」とため息が漏れる。

 家庭部門と並んで目標達成の行方を左右するのが、工場や家庭に電気を供給する電力業界だ。改定案ではCO 2を排出しない原発の稼働率を82%と想定する。しかし、新潟県中越沖地震の影響で東京電力の柏崎刈羽原発の七基が全面停止し、一月時点では61%にとどまる。

 電力関係者は「是が非でも目標を達成しなければならない」として、CO 2削減の代替策に認められる排出権を積極的に購入する構えだ。このため稼働率が低い電力会社は多額の出費を余儀なくされ、電力料金引き上げの形で国民に付けが回る可能性が高い。

 また、産業界で目標をクリアできても、家庭部門で達成できない場合は、国が税金で排出権の購入量を増やす見通しだ。政府内では「目標達成のため、国が排出権を買い集めるはめになる」と早くも悲鳴が上がっている。

(時事)


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