2012年1月30日
美ら風(ちゅらかじ)
前途多難な田中防衛相
田中直紀防衛相が22日と23日、大臣就任以来初めて沖縄入りし、県庁で仲井真弘多知事と会談した。
会談に先立ち、県職員から花束をもらった際、田中防衛相は、わざわざ「妻に渡します」と謝辞、田中真紀子元外相の「看板」を忘れない。
会談では、知事が話し始めると、田中防衛相は大きくうなずいたり、相槌を打ちながら話を聞くなど、終始、低姿勢だった。与世田兼稔副知事が基地負担軽減などの要望書を説明した後は、田中大臣のあいさつの番。原稿の棒読み風のあいさつの中に出てきた「誠心誠意」という言葉の浮いた感じは否めなかった。
両者の公式発表が終わった後、自由な会話の時間に。知事が、「沖縄にはよくおいでになっているのですか」と質問をすると、「石垣島には家内と毎年のように来ています」とここでも真紀子議員を持ち出した。しかし、その次の言葉がいけなかった。「水族館やイオウ島にも行きました」。伊江島を硫黄島と勘違い?
記者団のぶら下がりでは、田中防衛相は「知事の真摯な対応に感激した。有意義な意見交換ができた」と満足げに語った一方で、知事は「(辺野古移設を)真正面から検証しているのか。防衛相の言葉がなく残念だ」と不満顔だった。
さらに、知事会談前の普天間飛行場視察でも問題発言があったようだ。米軍ヘリなどが普天間第二小学校に接近飛行する説明に「そういうケースは多くないんでしょう?」と同飛行場の危険性除去を訴え続けてきた努力への配慮を欠く発言をしたという。
一川保夫前防衛相に続いて、田中防衛相の無神経で素人的な言動に沖縄県民は早くも愛想を尽かしているようだ。
(T)
(本紙掲載:1月29日)