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「現代にふさわしい皇室を」


お言葉で振り返る在位30年

 天皇陛下は即位以来、毎年の誕生日や節目の記者会見などで、象徴の在り方や戦争、災害など、さまざまな事柄について考えを語られてきた。主なお言葉で在位30年を振り返られた。

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天皇陛下は即位を内外に宣言する「即位礼正殿の儀」に臨まれた1990年11月、皇居・宮殿「松の間」

 「憲法に定められた天皇の在り方を念頭に置き、天皇の務めを果たしていきたい。国民の幸福を念じられた昭和天皇をはじめとする古くからの天皇のことに思いを致すとともに、現代にふさわしい皇室の在り方を求めていきたい」(1989年8月、即位後初の記者会見)

 「障害者や高齢者、災害を受けた人々、社会や人々のために尽くしている人々に心を寄せていくことは、私どもの大切な務め」(99年11月、即位10年の会見)

 「先の大戦で大きな犠牲を払い、長い時を経て、念願してきた復帰を実現した沖縄の歴史を、人々に記憶され続けていくことを願っています」(2002年12月、69歳の誕生日前会見。沖縄復帰から30年で)

 「結婚によって開かれた窓から私は多くのものを吸収し、今日の自分を作っていったことを感じます。結婚50年を本当に感謝の気持ちで迎えます」(09年4月、結婚50年の会見)

 「この20年、長い天皇の歴史に思いを致し、国民の上を思い、象徴として望ましい天皇の在り方を求めつつ、今日まで過ごしてきました」「心配なのは、次第に過去の歴史が忘れられていくのではないかということ」(09年11月、即位20年の会見)

 「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います」(11年3月、東日本大震災後のビデオメッセージ)

 「80年の道のりを振り返って、最も印象に残っているのは先の戦争のこと」「天皇という立場にあることは、孤独とも思えるもの」(13年12月、80歳の誕生日前会見)

 「次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」(16年8月、退位の意向をにじませたビデオメッセージ)

 「残された日々、象徴としての務めを果たしながら、次の時代への継承に向けた準備を、関係する人々と共に行っていきたい」(17年12月、84歳の誕生日前会見。退位日が決まり)

 「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)しています」(18年12月、85歳の誕生日前会見)