雅子殿下、13年半ぶり和服で御出席


伊調選手ら招き春の園遊会

 天皇、皇后両陛下主催の春の園遊会が20日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。伊調馨選手らリオデジャネイロ五輪で活躍したメダリストや、宇宙飛行士の大西卓哉さんら各界から約2000人が出席し、両陛下や皇族方が声を掛けて回られた。

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天皇、皇后両陛下は、春の園遊会で、五輪4連覇を果たしたレスリング女子の伊調馨選手(前列右から5人目)、宇宙飛行士の大西卓哉さん(同7人目)らと歓談された=20日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑

 天皇陛下は、レスリング女子で五輪4連覇を達成した伊調選手に「良い成果を収められて良かったですね」と祝福された。卓球女子団体の主将として銅メダルを獲得し、昨年台湾の卓球選手と結婚した福原愛選手も、両陛下から「お幸せに」と言葉を掛けられていた。

 熊本地震から1年を迎えた熊本県の蒲島郁夫知事も招かれ、両陛下に復興状況を報告。天皇陛下は「これからも体を大事にして、皆のためによろしく」とねぎらわれていた。国際宇宙ステーションに約4カ月間滞在した大西さんは、天皇陛下から「健康はどうですか」などと帰還後の影響を気遣われたといい、「打ち上げよりも緊張しました」と笑顔で振り返った。

 昨年秋は三笠宮殿下の薨去で中止となったため、今回は天皇陛下が退位の意向を示唆したビデオメッセージの公表以降、初の園遊会となった。皇太子妃雅子殿下は2003年秋以来、13年半ぶりに和服姿で出席され、一部の招待客と交流。右膝をねんざした三笠宮家の瑶子殿下は欠席された。