典子さまと千家さん結婚


皇室離れ、出雲で新生活へ

高円宮御一家ら出席

 高円宮家の次女典子さま(26)と出雲大社(島根県出雲市)権宮司の千家国麿さん(41)の結婚式が5日、出雲大社で行われた。新婦側は母の高円宮妃久子殿下(61)、姉の承子女王殿下(28)、妹の絢子女王殿下(24)ら8人、新郎側は千家さんの両親ら13人の計21人が参列。二人は「縁結びの神様」の前で夫婦の誓いを立てた。

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千家典子さんと国麿さんが結婚式のため出雲大社の拝殿に向かう=5日午前、島根県出雲市の出雲大社

 女性皇族の結婚は2005年11月の天皇、皇后両陛下の長女黒田清子さん以来。結婚により典子さまは皇籍を離脱し、出雲で千家典子さんとして新生活を始める。

 結婚式を終えた典子さんは「滞りなく済みましてほっとしております」、千家さんは「大変心が晴れやかでございます」と笑顔で語った。

 午前7時半には千家さんの叔父千家和比古さん(64)が使者として宿泊先のホテルに典子さんを迎えに行く「入第の儀」が行われた。

 結婚式は午前11時すぎ、出雲大社の拝殿で始まった。典子さんはおすべらかしの髪形で赤い小袿(こうちぎ)に長袴、千家さんは衣冠姿。典子さんの小袿は祖母の三笠宮妃百合子さま(91)が貞明皇后(大正天皇の皇后)から受け継いだもので、長袴も貞明皇后から伝わる生地で新たに作ったという。両家の意向で媒酌人は立てなかった。

 参列者全員がおはらいを受けた後、斎主を務める千家さんの叔父で同大社権宮司の千家隆比古さん(66)が祝詞を奏上。二人に夫婦のあるべき姿についての教えを伝えた。

 続いて千家さんが出会いへの感謝と夫婦が協力することを誓う「誓詞」を神前に供えた。二人は玉串をささげて拝礼し、最後に固めの杯が交わされた。終了後は参列者全員で本殿を参拝した。

 婚姻届は式後、両家の代理人が出雲市役所大社支所に提出、受理された。6日に宮内庁が皇統譜に典子さんの皇籍離脱を記載する。新婚旅行の予定は特にないという。

 6日に松江市内で披露宴、8日に東京都内で結婚を祝う晩さん会が開かれる。