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“拉致監禁”の連鎖(246)パート10
被害者の体験と目撃現場(32)
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「過去数十年にわたり、統一教会やエホバの証人など新宗教運動に属する数千人の人々が、信仰を強制的に棄てさせる目的で彼らの家族によって拉致されてきた。統一教会信者の後藤徹氏のように、自らの意思に反して10年以上も監禁された極端な例もある」

 「過去数十年にわたり、統一教会やエホバの証人など新宗教運動に属する数千人の人々が、信仰を強制的に棄てさせる目的で彼らの家族によって拉致されてきた。統一教会信者の後藤徹氏のように、自らの意思に反して10年以上も監禁された極端な例もある」

 今年4月30日、「米国国際宗教自由委員会」(USCIRF)が2013年度の報告書を発表。「テーマ別課題」の項で「日本における拉致と強制的棄教」と題し、初めて拉致監禁問題を取り上げた。

 この委員会は昨年、舞さんが訪米したときに面会を求めてきた超党派の組織で、米国政府や議会に対して、政策勧告を行うことができるなど非常に強い権限を持っている。

 日本における強制棄教の実態を重視し、舞さんらから被害状況を聴取するなど関連情報を集め、報告書の中に盛り込んだのだ。

 報告書は「強制改宗を目的とする拉致の件数は、1990年代から現在までに劇的に減少したが、特に統一教会メンバーを標的とした拉致については、毎年継続して発生している」と記し、拉致監禁の事実を明確に認定した。

 さらに「拉致された人々が、家族や『職業的ディプログラマー(強制改宗屋)』による精神的ハラスメントと身体的虐待を訴えている」ことを指摘。その上で「警察や司法当局は、たいてい証拠不十分という理由で、そうした行為を実行した者たちに対する調査も起訴も行っていない」と日本政府の関係当局による対応に疑問符をつけた。そして「強制改宗の実態を告発してきた信教の自由・人権関連団体は(中略)警察や司法当局が、統一教会やその他の新宗教運動のメンバーを拉致し虐待する家族や『職業的ディプログラマー』を刑事告発することを望んでいる」と結んでいる。

 この内容は、特に人権意識の高い米国内で注目を集めた。

 ワシントン・ポスト紙(電子版)は先月3日付で、「宗教の自由の悲惨な世界地図」という見出しを掲げて報告書の内容を詳報。その中で、日本における「トレンド(動向)」では「拉致と強制的棄教」があると報告書が伝えたことで、「この動向は警戒すべき」ものだと強調している。

 一方、米国務省も信教の自由に関して世界各国の状況をまとめた2012年版「国際宗教自由報告書」をこの5月20日に公表。「ディプログラマーらが家族と手を組み、統一教会および少数派宗教の信者を拉致し続けてきたことが報告されている」と明記した。

 舞さんと面会した組織が相次いで、日本における拉致監禁を事実として認定して取り上げるなど、被害者の訴えが実を結びつつある。

(「宗教の自由」取材班)