重い副反応143件 子宮頸がんワクチン接種で


4~7月報告分厚労省まとめ

 子宮頸(けい)がんワクチンを打った後に全身の痛みを訴える人が相次いでいる問題で、厚生労働省は28日、今年4月から7月までに、関節の痛みなど副反応の訴えが291件報告され、うち症状が重いケースが143件あったことを明らかにした。

 医療機関や製薬会社からの情報をまとめた。ワクチン接種との因果関係は不明で、定期予防接種の対象になった4月より前に接種した人のケースも含まれる。同日開かれた厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に報告された。

 子宮頸がんワクチンは2011年8月発売の「ガーダシル」と、09年12月発売の「サーバリックス」の2種類。販売開始から今年7月末までに報告された副反応の訴えは、今回の発表分を含め計2259件になった。100万回接種した場合、253・9回は副反応が起きる計算になる。うち症状が重いケースは501件あり、100万回接種では56 ・3回の頻度。体の広い範囲で痛みを訴える人は計71人になった。

 厚労省の検討部会は今年6月、一時的に接種勧奨を控える方針を決めており、その後ワクチンを接種した人は減少したとみられる。

(時事)