世界日報 Web版

同性婚合法化求めた日本学術会議


 10月の衆議院選挙では主要政党が性的マイノリティー、いわゆるLGBT支援を公約に謳っていた。

 一方、9月には日本学術会議法学委員会の分科会が、「性的マイノリティの権利保障をめざして」と題する提言を公表した。性的マイノリティーの人権保障に関して、性的指向の自由や性自認の尊重、自己決定権の尊重など包括的な法整備を求めている。

 この中で大きなポイントになっているのが「婚姻の性中立化(性別を問わないこと)に向けた民法改正の必要性」、つまり同性婚の合法化を求めていることだ。「今日の社会では、法制度上、婚姻と生殖・養育との不可分の結合関係は失われ、婚姻法は主として婚姻当事者の個人的、人格的利益の保護を目的とするものになっている」「日本社会でも顕著な家族の多様化と欧米諸国の動向に照らして考えるならば婚姻の性中立化は必須であり、そのための民法改正が求められる」と記している。

 差別や偏見、いじめなどの行為には何らかの救済措置は必要だが、そのことと同性婚の問題は同列ではあるまい。

 結婚(婚姻)制度は、当事者の個人的自由にとどまらず、子供や社会の利益に関わる問題だ。特に次世代の子供を産み育てることは、結婚が持つ最大の社会的意義と言っていい。だからこそ国は結婚(法律婚)の関係をさまざまな形で最大限保護している。

 しかし、結婚制度から生殖や子供の養育を切り離すとすれば、結婚が法的・社会的に保護される意味合いが大きく変わり、子供の福祉がないがしろにされることにもなる。

 むしろ、若者の未婚化と晩婚化によって国難と言える少子化が進行する日本の現状を考えれば、必要なのは結婚の意義を改めて思い返し、あらゆる機会を通じて次世代に伝えていくことではないか。(誠)