被災した子供のケアは? 安心できる居場所作りを


◆ きょういく Q&A ◆

被災した子供のケアは? 安心できる居場所作りを

震災による子供の心の問題の推移

  熊本地震では多くのボランティアが活動を始めています。とくに被災した子供たちのための支援はありますか。

  子供支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が益城町の避難所に「こどものひろば」を開設。4歳から14歳くらいまでを対象に、お絵かきやブロック遊びなどを行っています。

  子供たちにどんな変化が表れたら、心に傷を受けていると考えたらいいですか。

  何かいつもと違うと感じた場合は、子供のストレスが考えられます。たとえば、食欲がない(拒食)、逆に異常に食べるようになった(過食)、眠れない、吐き気・嘔吐、下痢・便秘、頭痛が続くなどです。

 体がだるい、落ち着きがなくイライラ・びくびくしている、攻撃的・乱暴になる、元気がなくぼんやりしているなども注意が必要です。

  ストレス症状がある場合は、どう対処したらいいですか。

  基本的には、通常と変わらず接することです。安心感を与えるためにも、優しく穏やかに声掛けするよう心がけてください。症状は和らいでいくことを伝え、一人で悩まずに信頼できる人とコミュニケーションをとるよう勧めましょう。

  ストレス症状が続くとどうなりますか。

  時間が経(た)ってから心のダメージとなるPTSD(心的外傷後ストレス障害)につながる恐れがあります。子供の心の問題は、急性期(震災発生2カ月まで)、急性後期(1年まで)、後期(1年以降)に分けられます。急性期に子供たちのストレスに気付き、安心できる居場所作りをすることが大事です。