学童保育利用が2.7倍に 減少する親と過ごす時間


学童保育利用が2.7倍に 減少する親と過ごす時間

 全国学童保育連絡協議会の調査報告によると、学童保育入所児童は約89万人。この15年で、入所児童数は2.7倍に急増した。1997年の児童福祉法施行で学童保育が数多く設置されるようになり、入所児童は年5、6万人ペースで増えていった。

 調査報告では、母親が働いている低学年児童は約219万人、低学年の「潜在的な待機児童」は40万人超。だから学童保育をもっと増やすべきだという。

 さらに低学年児童が学童保育で過ごす時間は年平均1681時間。学校で過ごす時間(1221時間)より460時間も長い。子供が長時間過ごす生活の場としてふさわしい環境に整備する必要があるという。

 0歳児保育が広がり、中断なく仕事を継続できる環境が整ってきて、出産後も働き続ける母親は増え続けている。しかしいま、保育の現場は保育士不足と質の劣化で悲鳴を上げている。同様に学童保育も量的拡大を迫られるなか、大規模化と指導員の質が大問題となっている。

 確かに保育の充実は緊急課題。ただ社会で保育を担うのは限界がある。子供は本来家庭で親が育てるべきもの。保育が充実すればするほど、子供と家庭は壊れていく。この悪循環をどこかで変えないといけない。