ゆとり世代の学生生活時間 充実度高いが学ぶ意欲は?


ゆとり世代の学生生活時間 充実度高いが学ぶ意欲は?

大学生の1日の生活時間

 4年に1回、日本私立大学連盟の学生委員会が学生生活の実態調査を行っている。「私立大学学生生活白書2015」によると、私立学生の月々の生活収入のうち、家族からの援助は平均22700円。家族からの援助がない学生も全体の28.3%に上った。奨学金を受ける者の割合も前回より10.3ポイント増加した。

 生活資金の多くをアルバイトと奨学金に依存している実情だが、学生生活への満足度は意外に高い。学生の4分の3が「学生生活は充実している」と回答し、授業にも前向きだ。

 大学生活で大切なことを尋ねると、「経験・見聞を広める」「専門的知識・技術を習得する」「講義・ゼミなどにきちんと出席する」を挙げ、興味関心の上位に「大学の勉強」「クラブ・サークル活動」「資格の取得」の三つを挙げる。

 彼らの一日の生活は、キャンパス滞在時間6時間10分。授業時間3時間43分、課外活動などが1時間14分、図書館などでの自習はわずか40分だ。

 大学に入って良かったと思う点を尋ねると、7割近くが「友人を得たこと」を挙げる一方、「本を読む機会が増えた」は1割以下。ゆとり世代の学生生活は充実度は高いが、学ぶ意欲は高くない。