防犯団体、10年で6倍に課題は構成員の高齢化


防犯団体、10年で6倍に課題は構成員の高齢化

防犯ボランティア団体数・構成員数の推移

 警察庁は今年4月、自主防犯活動に関する調査結果を公表した。それによると、月に1回以上活動している地域の防犯ボランティア団体は4万7532団体で、構成員は277万6438人(昨年12月末現在)。団体数は10年前の約6倍、構成員数も約5倍に増えている。

 子供が被害に遭う事件など、身近に犯罪の危険を感じている国民が増えていることの表れとも言える。活動は地域の防犯パトロールや子供たちの登下校の見守りが中心で、8割の団体が行っている。

 その他は、通学路以外での子供の保護や危険箇所の点検、広報、環境浄化など。また、ほぼ半数の団体が月に10日以上活動していた。

 各団体の共通の課題は構成員の高齢化。6割以上の団体が平均年齢60歳代以上だ。

 その中で、神奈川県では大学生など約500人が参加する「サイバー防犯ボランティア」が活動。東京都でも大学生はじめ若い世代中心の団体を設立するなど、各地域で若い世代が参加できるボランティア活動の推進に取り組んでいる。

 警察庁でもこうした活動によって、若い世代の規範意識や防犯意識の向上を図りたいとしている。