歴史教科書に著作権なしか


杉原 誠四郎

疑問ある東京地裁判決

教育研究者 杉原 誠四郎

 昨年、年の瀬も迫った12月19日、東京地裁(東海林保裁判長)で、歴史教科書には著作権はないというまことに奇妙な判決が出た。

 訴訟の原因となる事件はこうである。扶桑社という出版社の子会社である育鵬社という出版社が発行し、平成24年より使用している中学校歴史教科書「新しい日本の歴史」が、同じく扶桑社から発行し平成18年から平成22年にかけて使用していた中学校歴史教科書「改訂版 新しい歴史教科書」から、その教科書の著者の許諾を得ず無断でその記述を流用していたというもので、端的にいって教科書の著作権侵害である。


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