最近、朝テレビで確認するのは一日の天気や…


 最近、朝テレビで確認するのは一日の天気や気温の変化、そして花粉情報だ。天気は折り畳みの傘を持っていくかどうか、気温は重ね着にするか薄着にするかの判断のため。花粉情報はマスクなどの用意のためである。

 予報に反して雨が降らなくても、折り畳み傘は用心のためなのでそれほどショックを受けない。マスクもそう。失敗することがあるのは衣装である。気象予報士のアドバイスで着るものを選んだつもりで電車に乗ると、周囲の乗客が皆薄着で、厚着の自分が浮いていることがある。

 寒さと暖かさが交差するこの時期は、判断が難しい。厚着の人も1人か2人見掛けるが、高齢者の場合が多い。高齢者は体温の調節が難しいせいかもしれない。

 ただ、朝晩と昼間の気温差があるので、厚着でも夜帰る時にはちょうどいい場合もある。暑ければ脱ぎ、寒ければ着ればいいのだが、なかなか思い切れない。この頃、街を歩くと春の花が咲いているのをよく見掛けるようになった。

 特に、紅梅や菜の花が目立つ。菜の花の鮮やかな黄色は、そこが別天地に見えるほど。遠くからでも分かるし、原色の水彩画のように浮き立っている。菜の花の季節にはまだ早いのだが、それだけに早咲きの花はくっきりとした印象を与える。

 菜の花は季節の食用の植物として利用される。菜の花の「菜」は野菜と同じ食用であることを示している。アブラナとも呼ばれるが、かつては主に油を採取するものだった。