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乾電池は最も身近な生活用品の一つで、…


 乾電池は最も身近な生活用品の一つで、テレビのリモコン、電気ひげそり機、柱時計、カメラ、ボイスレコーダー……ざっと挙げただけでも、これだけのものに使われている。

 電池はエネルギーを電力に変換する装置だが、乾電池はそのうちのほんの一部。例えばリチウムイオン電池は、寿命が長く大きなパワーが得られ、スマートフォンに使われる。

 この電池は、ほかに国際宇宙ステーション(ISS)の電源バッテリーに採用され、昨年9月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターから宇宙に送り出された。宇宙探査を支えるバッテリー技術の一つだ。

 また今日、電気自動車(EV)向けの車載用電池の開発競争は熾烈(しれつ)で、世界の各自動車メーカーの命運を決する重要な技術となっている。このほど、トヨタ自動車とパナソニックは2020年に共同で車載用電池の新会社を設立することを決めた。

 世界的に環境規制が強まる中、国内の自動車市場は縮小傾向にある。市場の拡大が期待できるEV向け電池を共同で手掛け、さらに次世代電池である全固体電池などの開発にも取り組むという。この分野で台頭する中国勢などに対抗することになる。

 1800年にボルタの電池が発明されてから200年以上たち、中学校の授業で電池を作るほど慣れ親しんできた。一方、電池は最新の科学技術開発の中心的なテーマとなっている。「たかが電池、されど電池」と言うべきだ。