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年明け早々、住宅火災が相次ぎ、高齢者の…


 年明け早々、住宅火災が相次ぎ、高齢者の犠牲が目立つ。2日午前0時半ごろ、高松市の鉄筋コンクリート建て民家の2階が焼け、96歳の女性と長男(71)が亡くなった。高齢者の親子の2人暮らしだった。

 原因は調査中だが、台所が激しく燃えているので、火元の確認を忘れたのではないか。火事は初期消火であればたいてい鎮火する。備えが十全であれば、大事に至る可能性も大きくない。

 新潟県佐渡市でも同日未明、木造2階建て一部鉄筋3階建ての住宅火災で、75歳と73歳の夫婦、次男(45)が死亡した。県外から次男と長男家族3人が帰省中だった。正月で生活環境が変化し、火の扱いに緩みが出たとも考えられる。

 4日には横浜市中区寿町の簡易宿泊所「扇荘別館」から火が出て、60代の男性と80代の女性とみられる2人が死亡。このほか男性1人が意識不明の重体、7人が重軽傷を負った。

 かつて日雇い労働者の街として知られた寿地区だが、現在はバリアフリー化した永住的な簡宿も多く、10階建ての扇荘別館はその一つ。亡くなった2人はそれぞれ5階に宿泊していたが、女性は廊下に倒れており、逃げ惑ったのではないか。

 建造物の構造、資材の変化が時に仇(あだ)となる。以前は、屋内の各部屋もふすま1枚で仕切られ、いざというときは高齢者の力でも簡単に打ち破り、外にひょいと飛び出すこともできた。合理性を追求する生活空間が火事の悲劇性を増しているとも言える。