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外国人労働者の受け入れ拡大のための新たな…


 外国人労働者の受け入れ拡大のための新たな在留資格を創設する出入国管理法改正案が国会に提出された。これまで認めてこなかった単純労働にも門戸を開く、歴史的な政策転換となる法案だけに、慎重な議論が必要だ。

 2種類の在留資格のうち、各種試験に合格し「特定技能2号」を取得すると、在留期間は無期限となり家族の帯同も可能となる。「これが移民とどこが違うのか」との声もある。安倍晋三首相は「移民政策は採らない」としているが、実質的に移民とならないよう制度設計すべきだ。

 現行の技能実習生として受け入れる方式では限界がある。中には安価な労働力として扱い賃金未払いなどを起こす企業もある。2017年上半期に失踪した実習生は3000人以上に上った。

 彼らが不法滞在者となれば、犯罪を行う恐れも出てくる。新制度で不法滞在を防げればいいが、予断を許さない。法務省の入国管理局を格上げして新設される出入国在留管理庁の役割は極めて重要だと言えよう。

 とはいえ、今やコンビニや飲食店に外国人の店員がいることは珍しくない。はっきり言えることは、日本経済の衰退につながる人手不足は深刻であり、今のところ即戦力として外国人労働者に期待するしかないことである。

 単純労働にも枠を広げた場合に起きるさまざまな問題をいかに最小限にとどめ、将来に禍根を残さないようにするか。与野党とも利害を抜きにした論議で結論を出してもらいたい。