米中の「貿易戦争」については、各国経済…


 米中の「貿易戦争」については、各国経済への悪影響の恐れや中国発の国際金融危機勃発への懸念などが語られてきた。確かに経済面だけを見れば否定できない。

 だが、戦略的視点で「米国の対中強硬策は中国金融の行き過ぎを抑え、安全保障を含めたアジアや世界の安定につながる」と喝破したのは、産経・編集委員の田村秀男氏だ(産経9月15日付)。

 10年前のリーマン・ショック後、米国は中国の知的財産権侵害や技術窃取などを黙認。中国の習近平政権は対米輸出攻勢で稼いだ外貨で南シナ海進出やシルクロード経済圏構想「一帯一路」など過大な軍拡や覇権絡みの対外投資をしてきた。これらに「ブレーキがかかる」と分析。

 このけんかで「主たる原因を作ったのは中国」で「本来は、米国以外の国も中国の姿勢は容認できないが、声を出して公然と圧力をかけるのは米国だけ」(学習院大教授・伊藤元重氏=読売14日付「地球を読む」)だとして中国に自重を促す見方も。

 当の米国では「(国家安全省とつながる)中国企業は米国の先端技術を盗み、自分のものにして大きくなった」「これはビジネスの問題ではない」「米国でも親中派は激減」(米戦略家ルトワック氏=読売13日付)と。

 ペンス副大統領の中国批判演説で示された米国の強硬策はトランプ政権後も継続するという。今年は日中平和友好条約締結40周年だが、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海での狼藉(ろうぜき)は続く。中国接近はほどほどに。