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その昔ファンを魅了したムーンサルト(月面…


 その昔ファンを魅了したムーンサルト(月面宙返り)の鮮やかな着地は、どうやら決められそうにない。体操の五輪金メダリストである日本体操協会の塚原光男副会長と妻の千恵子女子強化本部長からパワーハラスメントを受けたとする告発がなされた。

 告発したのは、リオデジャネイロ五輪女子代表で2020年東京五輪でも期待のかかる宮川紗江選手(18)。師事する男性コーチが暴力行為で処分を受けたことをめぐるもので、パワハラの有無だけでなく夫婦共に選手選考の要職にある組織のあり方の是非も徹底究明すべきだろう。

 宮川選手は7月に夫妻に呼び出され、コーチからの暴力を認めるよう迫られた。千恵子氏からは「(認めなければ)五輪に出られなくなるよ」などと高圧的に言われたと訴えた。

 10月のドーハ世界選手権の代表候補辞退を覚悟してまでの告発である。当初「全てウソ」などと反論していた夫妻だが、その後の2回にわたる声明文(代理人)では「私たちの言動で宮川選手の心を深く傷つけた」「さらに深く傷つけたと知り、大変申し訳なく思う」などと一転して謝罪モードだ。

 宮川選手に直接謝罪したい意向も示したが、その真意を読み取るのは難しい。スポーツ界では今年、この種の問題が続いている。

 この際、第三者委員会を日本オリンピック委員会(JOC)やスポーツ庁など管轄組織に常設し、公正な調査をスピーディーに行えるようにしてはどうか。