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山口県周防大島町で行方不明になっていた…


 山口県周防大島町で行方不明になっていた2歳男児が3日ぶりに無事保護された。お盆で帰省していた藤本理稀ちゃんが曽祖父の家の近くで行方不明になったというニュースは、子供連れで帰省中の親たちには人ごととは思えなかっただろう。

 理稀ちゃんを発見したのは、捜索ボランティアとして同町を訪れていた尾畠春夫さん(78)。裏山に入って30分ほどで沢沿いに座っていた理稀ちゃんを発見した。

 名前を呼びながら捜していたところ「おじちゃん、僕ここ」と返事があった。その時の気持ちを尾畠さんは「うれしかった。小さな命が助かった」と涙を浮かべながら語った。

 尾畠さんは現場に着くと周辺の様子を見て「子供は下に降りるより上に上がる方が好きだから」とすぐ裏山に入った。東日本大震災では宮城県の南三陸町を訪れ、7月の西日本豪雨でも被災地に足を運ぶなど、尾畠さんは豊富なボランティア経験を持つ。久しぶりにあっぱれな日本人を見る思いがする。

 それにしても2歳児が3日間も1人で過ごせたのは奇跡的だ。山中に沢があったことなど好条件が重なったようだ。尾畠さんは以前に地元の大分県佐伯市で2歳女児が行方不明になった時も捜索活動に参加しているが、2歳児はやはり目を離してはいけない。

 家族や捜索に加わった人たちはもちろん、ニュースで知り心配していた人々の祈りも通じたのではないか。お盆の出来事だから、特にそんな気がするのである。