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アイドルグループ「TOKIO」のメンバー…


 アイドルグループ「TOKIO」のメンバーの一人による不祥事。所属する芸能事務所が前面に出ず、ファクスのみで対応することに違和感を覚えた視聴者も多かった。こういう現状をテレビ局はどう考えているのだろうと思っていたが、結論は「微妙」だった。

 事務所の対応について、番組内で「適切とは言えない」との立場を示す場面もあるのだが、政治家や官僚や一般企業が不祥事を起こした場合、ここぞとばかりに勇み立って追及するのとはだいぶ様子が違っている。

 歯切れが悪く、腰が引けている。本気度が高くないのだ。無論、業界の事情があるのだろうが、それが番組内で明かされることはない。「相手がジャニーズ事務所なら、テレビ局も苦しいだろう」などと事情に詳しくない視聴者は、いらざる忖度(そんたく)をするだけだ。

 2年前の9月、ある民放の会長が「ジャニーズ事務所も芸能プロダクションの一つにすぎない」と発言したことが異例として話題になった。

 異例とされたのは「テレビ局のトップが重要取引先の固有名を出すことはタブー」と業界では認識されていたからだろう。そんなところにも「テレビ局と芸能事務所との間の不透明な関係」が隠れていそうだ。

 何十年も前、「テレビ局と芸能事務所が本気で戦争したら、テレビ局が勝つ」との言葉を本で読んだ記憶がある。勝つ可能性が高いとしても、芸能事務所と戦争はしたくないというのがテレビ局の本音だろう。