6回目の核実験を強行した北朝鮮に対する…


 6回目の核実験を強行した北朝鮮に対する新聞論調(4日付朝刊)から。「核実験や北海道越えのIRBM発射で分かったのは、従来の制裁は北の独裁者を翻意させるのに不十分だったということ」(産経主張)。軍事作戦を含め選択肢は限られる。

 産経は「石油関連の禁輸はもちろん、北朝鮮の金融取引をストップする制裁の実施を、一刻も早く」と迫る。日経は「『このままでは体制が崩壊する』と彼らが危惧するくらい、強烈な制裁が必要だ。/有力な措置は、北朝鮮への石油の輸出を止めることだ」(秋田浩之コメンテーター)と。

 カギを握るのは中国だ。「北朝鮮は、原油の大半を中国に依存している。中国が供給制限に踏み込み、北朝鮮への厳格な制裁に舵(かじ)を切ることが欠かせない」(読売社説)から。

 消極姿勢の中国が動くのか。「来月18日、中国共産党大会で党序列3位、5位、7位の親北・江沢民派は石油閥だから3人が更迭されたら中国の対北石油禁輸の可能性が高まる」(小紙・高永●元韓国国防省北朝鮮分析官)との分析も。国際社会の圧力が必要だ。

 一方、米国内で北朝鮮の「核容認論」が出ていることに懸念も。慶応大の渡辺靖教授は、イランなど他国に「『核実験に成功すれば核保有国と認める』という誤ったメッセージを送ることになる」(毎日)と指摘。

 秋田氏は「米本土が核の脅威にさらされたら、軍事作戦の検討が加速するだろう」との米安保専門家の見方を紹介する。

●=吉吉