明日から、関東大震災(大正12=1923年)が…


 明日から、関東大震災(大正12=1923年)が起きた9月1日の「防災の日」を中心に5日までは防災週間。各地の防災訓練では、特に首都直下地震や南海トラフ地震が想定される地域で、関係自治体間の広域的ネットワークを活用した実践的な応援・受援訓練などが行われる。

 日本列島は地形や気象などの自然的条件から地震、台風、集中豪雨、洪水、土石流、火山噴火などの災害が起きやすい宿命を背負っている。

 昨年は4月の熊本地震、8月の台風10号による北海道や岩手県の豪雨被害があった。10月には鳥取県中部地震、師走には風が被害を拡大した糸魚川大規模火災など。今年も7月の九州北部豪雨など、各地でさまざまな災害に見舞われた。

 最近の地震・火山の活動活発化や記録的な豪雨の局地集中化などで、対応が遅れると被害が広がる傾向にある。大惨事となった東日本大震災、多くの犠牲者を出した平成26年の広島市の土砂災害や戦後最悪の火山被害となった御嶽山噴火などから学んだ教訓を生かしたい。

 被害の軽減には、気象情報に神経を使い、迅速に避難することが何より大切だ。平時から避難訓練で自らを守り、地域住民同士で助け合う「共助」にも工夫し、社会全体の防災力を向上させたい。

 気流子の住む地域では、各家の玄関内ドアに「無事です」と大文字印刷された磁気ワッペンがくっついている。災害時、これを外ドアに出して近隣への安否確認サインとしている。