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朝日新聞の慰安婦虚報をめぐる一連の報道…


 朝日新聞の慰安婦虚報をめぐる一連の報道不祥事は、年明け5日の渡辺雅隆社長の記者会見と「信頼回復と再生のための行動計画」公表で、なお問題点を残しながらも一応の幕引きかと思っていた。

 誰よりも当の朝日がそう望んでいたに違いない。ところが意外なところから、問題が蒸し返された形となり法廷で論議が継続することに。

 残された問題点の一つである1991年8月の「元慰安婦、初の証言」記事を書いた元朝日記者の植村隆氏が、この記事などについて「“慰安婦捏造(ねつぞう)”記者」と批判した週刊文春記事をめぐって、発行元の文藝春秋などに名誉毀損(きそん)に当たる、として損害賠償を求めて提訴したからだ。

 植村氏の記事は朝日が取り消した18本とは別に、問題のある記事と指弾されてきた。リード(前文)部分で「『女子挺身隊』の名で戦場に連行され」た女性の証言、と書く一方で、記事本文では女性の話として「だまされて慰安婦にされた」と記述。

 第三者委員会の報告も、記事は「だまされた」事例を理解しながら「強制的に連行されたという印象を与える」「安易かつ不用意な記載」で「読者の誤解を招く」などと批判した。

 指摘を受けて朝日も、記事に「女性が挺身隊の名で戦場に連行された事実はありません」などの断り書き付記を表明したほど。そんな杜撰(ずさん)記事への批判の是非が法廷で問われる。ならば、法廷とは別に言論の場でも検証の続行を求めたい。