平成27年春に開業する北陸新幹線。…


 平成27年春に開業する北陸新幹線。東京-金沢間を最短2時間半で結ぶ列車名が「かがやき」と決まった。約14万件の応募の中からこの名前を選考した理由を、JR東日本と西日本は「輝く光がスピード感と明るく伸びていく未来をイメージさせるため」と説明している。

 この名前、応募数では5位だった。1位は「はくたか」、2位は「はくさん」、3位は「らいちょう」。ただ、これらは現在も在来線で走っているか、かつて走っていた特急列車名だ。新幹線それも主力の速達型の列車には、新しい名前がふさわしいとの判断だろう。

 現在も走っている特急「はくたか」の名前は、新幹線では停車型の列車に付けられる。しかし、平成9年に廃止となった特急「白山」の名前が復活しなかったのは、石川県の人たちには寂しく感じられるかもしれない。

 とはいえ、もしも「はくさん」とした場合、「いや立山がある」と富山県側から不満が出かねない。列車名一つにしても難しいものがある。

 それやこれや考えると「かがやき」は妥当な選定だと思う。抽象的で、どこを走る新幹線に付けてもいいような名前であることは事実としてもだ。

 それにしても、応募数の上位3位が、既存の列車名というのはどういうことか。やはり、利用する人たちは、それだけその列車に愛着を持っているのだろう。鉄道はただ人や物を運ぶだけでなく、その人の人生や思い出も乗せて行くのだ。