本命中の本命だった山中伸弥・京都大教授が…


 本命中の本命だった山中伸弥・京都大教授がiPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製で生理学・医学賞に輝いた昨年に続いて、今年も日本人のノーベル賞受賞者は出るのか。ノーベル賞各賞が発表される「ノーベル賞週間」が昨日から始まった。

 日本人はオリンピックやサッカーなどのワールドカップ(W杯)、映画のアカデミー賞、ノーベル賞が大好きと言っていい。人種や民族、思想・宗教、国境などを超えて、公平、公正に競技の判定、業績の選考が行われ、正真正銘世界のトップが選ばれていると思えるからだ。

 残念ながら初日の昨日は、生理学・医学賞で昨年に続く日本人受賞とはならなかった。が、この分野は米文献データベース会社トムソン・ロイター(T・R)が受賞の可能性ありとした東京工業大特任教授の大隅良典、東大教授・水島昇の両氏をはじめ有力候補の層は厚い。

 お楽しみは来年以降も続く。きょうは物理学賞の発表。今年は素粒子分野の前評判が高く、「ニュートリノ」に質量があることを証明した東大教授の梶田隆章氏らにも期待が。

 9日の化学賞でもT・Rが昨年挙げた光触媒の藤嶋昭・東京理科大学長ら有力候補が並ぶ。このあと文学賞(10日)、平和賞(11日)、経済学賞(14日)と続く。

 自然科学3賞に比べると、この中で候補に挙がっているのは文学賞の村上春樹氏だけだが、本命との見方に応えられるか。