じめじめとしたしっとり梅雨ではなく、最近…


 じめじめとしたしっとり梅雨ではなく、最近は局地的集中豪雨と様変わりした梅雨も20日に中国と四国、昨日は近畿、東海地方で明けた。東京も久しぶりに青空がのぞき、関東の梅雨明けも目前である。学校は夏休みに入り、明23日は二十四節気の大暑。

 これからが猛暑の夏となる。一年で最も暑い時期とされるのは大暑から立秋の前日8月6日までだが実際は暦の上で秋になってからも、日中は一年で最も気温の高い時期が月半ばまでは続く。

 気象庁は当初、今夏は日本に冷夏をもたらすエルニーニョ現象が起きると見立てていたが、これが発生するのが「秋以降になる」と分析。冷夏予想から一転して2010年からの5年連続の猛暑となる可能性が出てきた。

 大暑を詠んだ句に<念力のゆるめば死ぬる大暑かな 鬼城>があるが、最近の猛暑はとても気合だけでは乗り越えられない。統計では熱中症による死者が12年までの45年間のうち、1993年以前は年平均で67人だった。

 それが最近約20年だと7倍超の年平均492人に増え、直近の猛暑元年となる10年には1745人を記録しているという(京都女子大学・中井誠一名誉教授)。

 熱中症を防ぐためには水分補給に気を配りたい。専門家は、のどに渇きを感じる前に、1時間ごとに水分補給することをアドバイスする。室内でも油断は禁物。節電の呼びかけに構わず、エアコンの力を借りて身体(からだ)を冷やすことも大切である。