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奈良県の明日香村に飛鳥歴史公園がある。…


 奈良県の明日香村に飛鳥歴史公園がある。飛鳥の豊かな自然や文化的遺産を保護し、活用するために整備された公園で、甘樫丘(あまかしのおか)地区をはじめとして5地区から成り、土地の特徴が生かされている。

 この公園で5月に入ると毎年行われるのが「飛鳥の花めぐり」だ。里山ハイキングで、ユウゲショウ、アカネ、ヤエムグラ、ハナイカダ、ウツギ、ガマズミ、クワ、テイカカズラなど野の草花を満喫できる。

 石舞台、祝戸、甘樫丘、高松塚の4地区が開園したのは1994年だったが、現在整備中なのがキトラ古墳周辺地区だ。キトラ古墳(7世紀末~8世紀初め)をメーンに歴史的風土保全活用エリアや歴史体験学習エリアなど四つのエリアが設定されている。

 キトラ古墳で壁画が発見されたのは83年。石室の盗掘穴からファイバースコープを挿入して、北壁に描かれた玄武を確認。その後も「四神(しじん)」の朱雀、白虎、青竜はじめ天文図や十二支像が見つかった。

 2000年11月に特別史跡に指定。04年には壁画を全面的に取り外して保存することが決定された。以来今日まで、明日香村内の修理施設で外された壁画の修理が進められてきた。

 その一部が東京国立博物館の特別展「キトラ古墳壁画」で公開されている。実物だけでなく、バーチャルリアリティー作品を制作して、ミュージアムシアターで石室の完全再現を試みている。修復作業の繊細さが納得できる。