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東日本大震災から3年を迎えようとしている。…


 東日本大震災から3年を迎えようとしている。岩手県教育委員会が昨年9月に行った、震災に遭った子供たちの心身への影響についての調査で「怖い夢を見る」などと訴え支援が必要な児童の割合は沿岸部で15・6%、被害の少なかった内陸部でも12・1%に上ることが分かった。

 これに対し県教委は「3年たっても子供のストレスは減っていない。要因も、津波の恐怖から親の転職や家庭内の不和などに変化している」と分析している。子供たちには安心できる家庭環境が必要だ。

 阪神大震災も含め、大規模災害で被災した子供たちについてまとまった追跡調査はまだない。しかし一般的に、災害のショック、肉親の突然の死や親しい人との別離は子供たちの人格形成に影響を与える場合が少なくない。

 家族、親族そして地域が子供たちの成長を根気よく見守っていくことが必要だ。震災のトラウマを抱えているケースでは粘り強く治療を続けることで快方に向かうのを待つしかない。

 国はスクールソーシャルワーカー派遣を予定している。これは文部科学省が2008年度に開始した事業で、学校生活における指導の延長線上にある。

 児童・生徒の相談に乗るだけでなく、祖父母、曽祖父母らの体験を教えてあげてほしい。自然災害に遭って家族の命を奪われ、財産を失い、あるいは生活を破壊された我々の祖先が、それらを乗り越え今の文化を築いてきた歴史を。