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青空を拝みたい!


地球だより

 先日、日本に帰省していた時、韓国から客人があり空港まで迎えに行った。宿泊先のホテルまで一緒にタクシーに乗って向かったが、道中、彼は車窓から外を眺め「日本は空が本当に青いんですね」としみじみと語った。

 韓国では近年、PM2・5と呼ばれる粒子状物質による大気汚染が猛威を振るい、なかなか青空を拝むことができない。冬の真っ青な日本晴れが羨ましかったようだ。

 PM2・5は粒子径が2・5マイクロメートル(1マイクロメートル=千分の1ミリ)以下で煤(すす)や土壌のほか排ガスや石油の揮発成分から発生する大気中粒子などから成る。韓国では10マイクロメートル以下のPM10を「微細埃」、2・5マイクロメートル以下のPM2・5を「超微細埃」と呼び、テレビの天気予報などで全国各地の汚染予報を伝える。

 空がどんよりとしているのはほぼ間違いなく汚染濃度が高いときで、筆者は平気なのだが、こちらでは喉や目が痛くなるという人が結構いる。

 健康を害すると言って外出時にマスクを着用する人も多い。昨年の平昌冬季五輪で芸術公演をするため訪韓した北朝鮮管弦楽団の団長が「マスクをしている人が多いのはなぜか」と韓国側関係者に尋ねたことがあった。

 韓国の大気汚染物質には中国で発生し偏西風で運ばれるものが多数含まれ、地理的に北朝鮮も同じ被害に遭っているはずだが。韓国人のマスク姿に驚いたのは北では健康に気を遣う余裕までないためなのかもしれない。

(U)