ユダヤ人は太巻きがお好き?


地球だより

 イスラエルでは9月10日、ユダヤの新年(ロシュ・ハシャナー)を迎えた。今年はユダヤ暦5779年となる。

 聖書の創世記に「はじめに神は天と地とを創造された」とあり、ユダヤ教指導者(ラビ)たちは聖書の記述から割り出して、天地創造は西暦の紀元前3761年10月7日と定められた。

 新年にユダヤ人は「シャナー・トバー(良い年を)」とあいさつを交わし、甘い年になるようにと、りんごに蜂蜜を付けて食べたり、実り多い年になるようにと、ザクロを食べる。

 ユダヤ人の友人の家で新年の食事をいただいたが、すべての料理が甘い味付けで本当に驚かされる。ライスまでもが甘いのである。

 新年の休み明けに、次女が通う高校のクラスで新年の昼食会が予定されていた。ロシア系、モロッコ系など移民のユダヤ人を親に持つ生徒が多くいることから多文化学習の一環として、それぞれの家庭料理を持ち寄ることになった。次女は、寿司(すし)を作って持っていくという。イスラエルで寿司とは、太巻き寿司のことだ。

 次女の要望に応えて午前3時に起き、米をといだり、たまご焼きを作ったりと、準備に忙しい。そのうち次女も起き出して、母娘の共同作業で太巻き10本を完成させた。

 学校から帰った次女は、とても評判が良かったと話す。昼食会では、ロシア、モロッコ、イエメンなどの家庭料理が並び、中でも一番人気は太巻きだったという。日本の家庭料理、太巻き寿司最強。

(M)