ジプニー利用の豆知識


地球だより

 フィリピンの庶民の足であるジプニー。自家用車の普及により渋滞や公害の原因としてやり玉に挙げられることが多くなったが、庶民にとっては最安の移動手段として通勤通学になくてはならない存在だ。

 この乗り降り自由な乗り合い小型バスは、外国人の間では「危険な乗り物」として利用を避けるべき交通手段として語られている。が、どうしてもタクシーが捕まらないときなど、最後の手段として使うことがある。

 一番苦痛なのはやはり「暑さ」だ。日中に渋滞にはまっているときなど車内はサウナ状態。目的地に付く前に汗だくだ。特にエンジンが近い前方の席は気温が高いので、後方の出入り口付近に座った方がいい。

 外国人には分かりにくい運賃だが、最低運賃は首都圏では9ペソとなっていて、目的地の距離に応じて加算される。とはいえ、よほど距離の長い路線を走っていない限り、ほとんどの場合は終点まで行っても9ペソで足りてしまうことが多い。とりあず9ペソを運転手に渡せば、会話もなく利用可能だ。なので、お釣りがないように小銭は常に準備しておきたい。

 目的地で降りるときは、「パーラ」と言って運転手に停車を求める必要がある。ところが、騒音で聞こえないことも多い。そういう場合は、ジプニーの天井を「コンコン」とノックして運転手に知らせるという方法が便利だ。ただし、天井に内装が張ってあるジプニーでは使えないという欠点もある。

(F)