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帰国イレブンに卵洗礼


地球だより

 韓国でも卵は全国民的な食べ物だ。辛い料理が多いこともあってか、割合、頻繁に食卓に上る。目玉焼きは半熟にせず裏返して黄身の表面を焼くことが多い。焼き肉屋などでは韓国式茶わん蒸しがよく出てくるし、弁当の定番キムパプ(韓国海苔巻)には必ずといっていいほど卵が入る。日本統治時代の名残で「鶏卵」の発音をほぼそのまま使い、韓国で卵は「ケーラン」と呼んでいる。

 先日、“事件”はそのケーランを使って起きた。サッカーW杯ロシア大会で1次リーグ敗退が決まり、仁川国際空港に戻った韓国代表チームが解団式を行っていた最中、その模様を眺めていた観衆の中からいきなりケーランが選手に向けて投げ付けられたのだ。幸いケーランが体に当たった選手は誰もいなかったが、場の雰囲気は一瞬にして固まってしまったという。選手たちは決勝トーナメント行きを逃した半面、前回覇者ドイツに2-0で完勝し、有終の美を飾ったというわずかながらの自負心も抱いていたはずだからだ。

 韓国のケーラン洗礼と言えば政治家が遊説中に反対派から受けることも多く、抗議の手段としてすっかり定着している。ただ、今回の場合、外国メディアにも報じられ、どこの国にもない韓国式洗礼が世界に紹介されてしまったという不名誉だけは、メンツにこだわる韓国人にはひどくこたえているようだ。

(U)