世界日報 Web版

3Dプリンターの家


地球だより

 フランス西部ブルターニュ半島の付け根にあるナントの建築研究所が、災害時などに必要となる仮設住宅や、貧困地区の粗末な住宅環境を改善すべく、3Dプリンターを活用した人手不要の住宅建築ロボットを開発し、注目を集めている。

 やり方は、大型の3Dプリンター・ロボットを設置し、まずは発砲ウレタンで外壁と内壁を造り、そこにコンクリートを流し込む方法が取られる。全てコンピューター上で設計した通りに機械が動き、断熱素材やコンクリート材を組み合わせて造るため、寒冷地でも断熱効果が得られる。

 驚くべきことに、建設期間は床面積が30坪程度の家なら、2日あれば完成し、人件費が掛からない分、建設費用も100万円程度でできるそうだ。完成した家は簡易の仮設住宅のような薄っぺらなものではなく、しっかりした長期使用可能な家が出来上がる。

 無論、台所やバスルームなどの設備、水道の配管、電気工事は必要だが、住宅の基本構造が3Dプリンターで短期間にできるのは魅力。設備設置もロボットまかせが期待されている。この3D建設ロボットに最も注目している人道援助団体は、新しいテクノロジーを利用して被災地などで安価で短期間に大量の住宅建設ができると称賛している。

 建築家にとっても3Dプリンターは非常に正確に形を再現でき、直線だけでなく曲線を使った家も容易に建てることができる。イマジネーションを制約なく形にすることができるようになるという。

(A)