トランプ大統領と自撮りも


地球だより

 先月のトランプ米大統領イスラエル訪問を前に、イスラエル側と米側のスタッフ間で食い違いがあったことが伝えられた。
 トランプ氏のユダヤ教の聖地「嘆きの壁」訪問に当たり、イスラエル側はネタニヤフ首相の同行を希望した。しかし、米側は「あくまでも個人的な訪問。しかも、ここはイスラエルの領土ではない」と主張し、あっさり却下された。空港での歓迎式典も猛暑が予想されることから短めに切り上げるよう米側が言ってきたという。

 到着前日の閣僚会議では、閣僚らが、歓迎式典への参加を渋り始めた。渋滞する時間帯に空港まで車を飛ばし、大統領到着の2時間も前から待機しなければならず、その上、大統領とあいさつを交わすこともできないことに不満を持ったからだ。ネタニヤフ首相は会議を中断し、必ず出席するよう閣僚らを説得して回ったという。

 実際には、トランプ氏は歓迎式典後、参席者全員にあいさつして回り、不満を唱えていた閣僚らの顔には満面の笑みが浮かんでいた。ところがそこに、「私はあなたのファンです」と招待されていない国会議員がトランプ氏との自撮りを求めた。ネタニヤフ首相が止めようとしたが間に合わず、ちゃっかり写真に納まってしまった。

 この出来事は、多くのメディアで取り上げられ、失笑を買った。内輪の恥をさらし、ネタニヤフ首相はさぞかし頭が痛かったことだろう。

(M)