世界日報 Web版

怒り買う日曜の就任式


地球だより

 史上最年少の39歳のエマニェル・マクロン氏がフランスの新大統領に選ばれ、戦後、最大級の政治変革が始まろうとしている。先進国最悪の10%に達する失業率が20年以上続き、その間、左派、右派政権の主要政党が時計の振り子のように交代してきたが、結局、何も結果を得られなかった。

 そこで右でも左でもない若き中道のエリート、マクロン氏に国政を任せてみようというわけだが果たしてうまくいくのだろうか。最近、保険会社をリタイヤしてマクロン氏に投票した友人のフィリップ氏は「日曜日に大統領就任式をするなんて前代未聞、間違った考えだ」と憤慨している。

 フランスの大統領就任式は全て平日に行われている。ところが今回は5月14日の日曜日に行われた。フランスでは日曜日は基本的に誰も働かないし商店も近年、日曜営業が解禁になったとはいえ、日曜日に働きたい人がいないので、なかなか営業ができずにいる。

 日曜日は朝、礼拝に参加し、午後は家族や友人とゆっくり過ごすことになっている。

 今回、マクロン新大統領は意図的に就任式を日曜日に執り行うことを選んだという。その意味は、カトリックの伝統との決別を意味する。「心配なのは宗教への配慮がないことで、イスラム教徒を怒らせ、テロの脅威が高まることだ」とカトリック団体は指摘している。

(M)

PAGE
TOP