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またも地域感情助長か


韓国紙セゲイルボ

 「釜山・嶺南(慶尚道中心の半島東南部)の人たちよ、金大中や鄭周永が当選すれば、(釜山の)影島大橋から(海に飛び込んで)溺れ死のう!」

 今の20代が生まれる前か、よちよち歩きをしていた25年前、釜山の“草原フグ鍋店”で飛び出した言葉だ。録音テープ起こし文では金淇春・前法相(当時)が言ったことになっている。自由韓国党の洪準杓・大統領候補が同じように語った。彼は大邱で「左派たちに負ければ、右派は洛東江で溺れ死のう」と言ったのだ。

 血は通じるのか。2人は同じだが違う。金氏は人知れずそのことを話し、成果は挙げた。嶺南地域が固く団結して金泳三候補を大統領にした。洪候補は人前で堂々と「溺れ死のう」と語った。彼も金泳三氏のように嶺南を団結させて大統領になれるだろうか。

 国民党の朴智元代表は、政治の高段者だ。彼は(全羅北道)全州で「文在寅は私たち湖南(半島西南部)を無視して全羅北道の人々を差別した」と語った。「文在寅は対北朝鮮送金(疑惑に関する)特別検察官の捜査を行わせ、私たちの金大中大統領を完全に抹殺した」とまで言った。先に文在寅候補側から「釜山大統領」発言が出たが、その時、「地域感情を助長するな」と激しく非難した人物が朴代表だ。地域感情の爆発的な威力とその後遺症を知らないはずがない。口には甘いが体を滅ぼす砂糖のようだ。政治9段は政治9級と同じではいけないはずだ。旬が過ぎた流行歌を歌っていては、三流と言われて当然だ。

 地域感情の根は強靭(きょうじん)だ。「我々が他人か!」と言いながら地域感情を助長する言動がまたぞろ頭をもたげている。(湖南出身の)金大中候補が(嶺南の)大邱で、(嶺南出身の)盧泰愚候補が(湖南の)光州で石を投げつけられた30年前の暗鬱(あんうつ)な時代に戻ろうというのか。

 今度の大統領選挙は湖南出身の候補がおらず、与党候補がいない。さらに有力な保守候補までいない。大邱・慶尚北道で安哲秀、文在寅候補が支持率の1位と2位を占めている。3無選挙のおかげだ。嶺南で地域色が薄まっているのはいい兆候だ。待ち望んだ東南風だ。地域対立の構造を無力化する東南風がどこで生み出されているかは重要ではない。

 諸葛孔明は赤壁の戦いで東南風を借りて大勝した。洪候補も朴代表も風を起こそうとしているが、それは本当の東南風ではない。かつての草緑色と同じ色の風だ。

 (4月19日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。

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