パロられる朴大統領


地球だより

 韓国を揺るがしている国政介入疑惑をめぐり朴槿恵大統領が会見で語ったある言葉が国民の間で流行している。この時、朴大統領は「何をもってしても国民の心情をなだめるのが難しいと思うと、私がこうしようと思って大統領になったのか?という自愧(自ら恥じること)感を抱くほど苦しい」と述べたのだが、これがパロディー風にもじられた。

 例えば、スマホのバッテリー付近から出火する事故が相次ぎ大打撃を受けている財閥サムスンの事実上のトップ、李在鎔副会長の今の心境について、SNS上に「私がこうしようと思ってスマホを造ったのか自愧感を抱く」という書き込みがなされた。

 記者が大学生に深刻な就職難について尋ねると「私がこうしようと思って大学生になったのか…ですね」と答え、兄夫婦が離婚寸前だという知人の女性には「きっと二人とも『私がこうしようと思って貴方と結婚したのか…』という思いよ」と言われた。

 察するに朴大統領の真意は「国民のため献身的に働こうと思い大統領になったのに逆に国民から指弾され心苦しい」ではないか。しかし、単なる古くからのお友達に国政介入を許すという自業自得を棚に上げ、同情を誘うようなフレーズが反感を買っているようだ。

 韓国にも「今年の流行語」があれば、大賞は「私がこうしようと思って〇〇になったのか…」に決まり(?)。

(U)