米国東部の安全神話崩れる


地球だより

 2月に入って、週末2回連続で東京を含む関東地方が45年ぶりの大雪に見舞われ、それぞれ700便以上の航空便が欠航になった。丁度その時、海外から東京に到着した知人の話では、成田空港から東京都内にタクシーで出ようとしたら積雪によるノロノロ運転で5時間以上かかったという。電車、バスも全て運休で、まだ移動できただけいい方で、何千人もが空港で一夜を過ごすことを余儀なくされた。

 日本に限らず、最近は世界のあちこちが異常気象に見舞われ、気象のパターンが予測できなくなっている。ワシントン地域でもこの1月から3月にかけては記録的な寒波を経験し、雪で学校その他が何度も閉鎖になった。米国では地震や竜巻はそれぞれカリフォルニア州太平洋岸を含む西海岸、オクラホマ、テキサスなど南部と相場が決まっていたが、いまはどこで起きても不思議ではない。

 21世紀に入って、ワシントン地域でも竜巻が発生し、メリーランド州側郊外で死者4人、負傷者177人を出した。2008年にはバージニア州側郊外で竜巻が発生して200人が負傷し、その後毎年のように小規模だが竜巻が起こっている。2年半前の2011年8月にはバージニア州側を震源とするマグニチュード5・8の地震が発生し、ニューヨークや首都ワシントンの中心部も強く揺れ、東部は地震は心配ないという安全神話が崩れた。

 ワシントン記念塔はこの地震で外壁にヒビ割れが入ったが、昨年1年がかりの本格的修復作業が始まり、この春一般公開再開の予定だ。

(K)